植物を育てる楽しさ。それを活かしたメニューにチャレンジする楽しさ。
そして、コーディネートも含めた食べる楽しさ。
「ショク育」には、新しい体験との出会いが詰まっています。
今回は“大人も楽しめる「ショク育」”をテーマに、
ハーブやスパイスにフォーカスしたアイデアをご紹介します。
ハーブやスパイスと言っても、その種類はたくさんあります。ここでは花屋やホームセンターで入手しやすく、育てやすいおすすめの植物をいくつかご紹介。好みに合った植物を育ててみませんか。
パスタやピザ、サラダなど、さまざまな料理で目にするバジルは、育てやすいハーブとして知られています。
バジルの苗は4月頃から出回ります。寒さに弱いため、寒の戻りがある4月中は避け、5月以降に定植するようにしましょう。
苗を購入してきたら、根鉢部分を崩さないようポットからやさしく取り出します。
苗の根鉢部分が浅く潜るくらいに用土で埋め戻します。生長期の5~9月にかけてはハーブ用の肥料を与え、20cm程度に生長したら摘心します。それを繰り返し、7月頃になったら収穫します。
ピンとまっすぐに伸びる葉が特徴的なローズマリーは、地中海沿岸地域原産のハーブで生でも強く香る品種です。
日本の気候でもよく育ち、一年中収穫ができるローズマリーですが、根腐れを起こしやすいため水はけの悪い場所は避けるようにしましょう。
苗は春と秋に出回ります。日当たりの良い場所を選んだら、苗が入るサイズの穴を掘って植え付けます。倒れないよう土で押さえ、適度に水やりをしましょう。
やせた土地でも育つため肥料は必要ありません。水も天気に任せる程度で十分です。枝が伸びてきたら枝先から10cmくらいの部分をハサミでカットしましょう。収穫を兼ねてこまめに剪定を行うのがおすすめです。
小さな葉と清々しい香りで知られるタイム。小さな花をつけ、見た目でも楽しませてくれます。
季節を問わず収穫できるタイムは、好きなタイミングで摘み取って使うことができるハーブです。品種によって香りが異なるため、好みのものを選ぶようにしましょう。
苗の植え付けは真冬と真夏を避ければいつでも可能です。水はけを良くするために10cm程の畝を立ててから植えましょう。
水やりは降雨に任せましょう。生育旺盛で枝で蒸れやすくなるため、定期的に剪定して風通しを確保しましょう。初夏にかけて可愛い花も楽しめます。年中収穫できるので必要なときに必要な分を摘みましょう。
1万種を超えると言われるハーブやスパイス。バジルやローズマリー、タイム以外では、「ミント」「イタリアンパセリ」「カモミール」あたりが購入しやすく育てやすい品種で、料理にも使いやすいのでおすすめです。
自分で育てたものを、自分で調理して食べる。それは庭があるからこそできる贅沢です。ここでは、育てたハーブを使ってできる大人が楽しめるアイデアメニューをご紹介します。
摘んできたバジルを刻みます。加熱したじゃがいもを潰し、バジル、トマト、おろしニンニク、オリーブオイルを入れ、仕上げに黒胡椒を多めに。ちょっぴりスパイシーな大人向けのポテサラです。
グラスに砕いた氷を入れ、ウォッカとソーダ水を加えたら、薄く切ったライムとフレッシュなローズマリーの葉を入れるだけ。夫婦の晩酌におすすめの味わい爽やかな一杯です。
卵とヨーグルト、ホットケーキMIXを混ぜ、型に流し込んだら、170℃のオーブンで25分ほど焼きます。粉砂糖で作ったアイシングを表面に塗り、仕上げにタイムを添えたら、ティータイムにぴったりのおしゃれなデザートの完成です。
せっかくのおいしい料理だからこそ、素敵な雰囲気の中で食べたいもの。ここでは、誰でも簡単に真似できるおしゃれなテーブルコーディネートのアイデアをご紹介します。
食べることを考えて、好みのハーブやスパイスを育ててみる。食べるときのコーディネートにもこだわってみる。大人も楽しめる「ショク育」を通して、普段の生活にいろいろな楽しみが生まれます。ぜひ、あなたも始めてみませんか。